2010年7月29日木曜日

研修の強要

 自分が勤めているところでは、教員に半日を一単位として二単位の研修を強制している。大学と提携していたりしているので、タダで研修が受けられるならいいじゃないかという感じもしなくはないが、同僚の反応は概ね悪い。自分もリストを一通り見て受けたい講座があまりないことに気がついた。
 今日はその研修のひとつ目で、問題行動の行動心理学といった講座だったのだが、新規採用の教員向けとはいえあまりの初心者向けなのに驚いた。今まで読んだ心理学の本に3回は出てきたであろう定番な話で、教員採用試験を受けた人なら聞く必要のない類の講義だった。大学の講師なので学部の生徒にする授業をそのままやっているようだ。
 僕らは現場にいる。今目の前の生徒にどんな指導をするかで毎日悩んでいる。講師は現場の経験が豊富な人なのに教科書通りの理論を解説してどうする。あきらかに教育委員会との連絡不足だ。あの講義で勉強になりましたとかいう現役教員がいたら、それは勉強不足も甚だしい。
 通常勤務の時間を割いて、交通費と講義代と場所代を公費から支出してあの講義を毎年やっているなら納税者のみなさんは怒るべきだ。こうして現役の教員が無駄だと発言し、管理職にもこの通り報告しても変わらないのが教育委員会の愚かさなのだ。

2010年7月9日金曜日

教員の研修

 基本的には日々研鑽に励むのが仕事の一部ということになっているのですが、こと生徒指導に関しては手をかけようとすれば無限にやることはあるし、ねばならぬ型のお上からの押し付け仕事を真面目にこなしていたら研修に割ける時間なんて勤務時間中にあるわけもないのが実情です。
 そこで、教員を都や市区で研修を義務として押し付けてくるようになりました。現在公式に教員が義務付けられている研修は初任者研修と10年研修だけで、組合に問い合わせてみると市区町村の教育委員会に研修を義務付ける権限はないそうです。だから市区町村が義務付ける研修は校長命令としての拘束力しかなく、普通に休暇で休んでも構わないとのこと。それでもなかなか休めませんね。
 勉強することはいいことだと思うのですが、自分にとって必要な講座がないことも多く、半日を一単位として二単位とれとか平気で命令してきます。分かっている管理職は本来の研修とかけはなれていることをなげいてます。まあ結局受けさせられるんですけどね。
 免許更新制にしてもいいから仕事の妨げになるような研修の強制はやめてほしいです。

2010年7月2日金曜日

調整休

 東京都では少し前まで調整休という仕組みがあった。勤務時間を越えて会議が延びたりすると「今日は調整1とします」などと管理職が言い、別の日に1時間早く帰れたりするシステムだったのだけれど急に無くなった。
 とてもいい加減な仕組みだったので、おそらくは議会とかでやめろと言われたのだろう。まあそれはいいのだけれど、教員の仕事では勤務時間外の保護者との面談や、地域の支援団体などとのミーティングなどが頻繁にある。そういった残業に対して管理職が出席を命じることができなくなってしまった。
 もともと教員には残業代に位置付けられる手当が一定額付いているのだが、聞くところによると8時間分だそうで、普通に仕事している教員なら毎日2時間は残業しているから、4日分にしかならず、その命令が手当の分なら他の日に何時間も残っているのはサービス残業なのってことになる。しかも致命的なのは生徒指導上必要なときや旅行行事のときくらいしか残業の命令が出せないようになっているらしい。だから5時過ぎて仕事をしているような状態はサービスというか仕方なくしている残業で賃金は出ていないと考えてもよいものだ。
 地域の人との寄り合いや、お祭りのパトロールも参加するように命令できない。地域の中の学校として教員が仕事で参加ではなく個人で活動するというのも変な話だ。もう少し柔軟に勤務を組み替える仕組みが必要だと思う。こうなると調整休って便利な仕組みだったんだなと思う。