2010年6月30日水曜日

高校無償化?まずは義務教育の無償化を

 公立中学校の教員なので、子供手当とか高校無償化とかの前にまずやることあるだろうと思ってしまう。
 義務教育の無償化だ。公立中学校は授業料こそ取っていないが、資料集だ問題集だと教材費を徴収しているし、制服や体操着、そして給食費がかかるため、数万円の出費を家庭に強いる結果になっている。これって義務教育は無償で行うって法律に反してないだろうか。給食費とか食べ物はともかく、テキスト類を授業で使うのなら無償であるべきだと自分は思う。

2010年6月21日月曜日

教職員組合

 組合の先輩にはずいぶんお世話になっているし、思想的に共感できる部分も多いのだけれど未加入だ。
 自分の組合のイメージは国旗国歌論争によって形作られたと言ってよい。何が正しいかよりもその戦術が見ていて歯痒く、無駄に会議を長引かせているようにしか見えなかった。
 思想心情の自由を言うなら、他人が信じる宗教を悪し様に罵るのでは無く、尊重しつつも自分は異なる考え方であることを主張すればいいだけなのに。あまりにおとなげない闘争を見せられ、初年度から全く加入する気になれなかった。
 異動とか労働条件のこととかを考えるととても頼りになるのだけれど、入ると他の部分で足並みを揃えることになるのが堪えられなかった。それは今でも同じだ。つい最近、研修の強制について組合に問い合わせてみたところとても親切に対応してもらえた。労働条件は改善すべきことも多い。それでも加入しないのは、やっぱり細かい部分で共感できないところがありすぎるからだ。こちらの都合で申し訳ないが、このささいな食い違いを無視できるほどには困っていないというところだ。

2009年10月17日土曜日

教員免許更新

 政権交代で、免許の更新制度がまた変わるそうで、10年経ったら1年間研修ってどういうことでしょう。詳しい情報が出てくるのを待つしかありませんが、自分は更新制度自体は別に反対ではないです。勉強すること自体は悪いことじゃないし、部活をやってなければ夏休み中に生徒に迷惑かけないで受けられると思います。
 ただ、内容はどうなんでしょうかねえ。自分は校外での研修は極力受けないようにしていましたから、強制された10年研修くらいしか記憶にありませんが、ほぼムダでした。学ぼうという姿勢があればどんな授業でも得るものはあるとは思いますが、自分には時間とお金のムダに思えました。およそ研修と名の付くもので勉強になったなあと実感できるような時間を過ごしたのは10回に1回くらいです。
 教員養成課程を6年にするとかいう話も出ているみたいですが、何を勉強するんでしょうかねえ。内容が問題です。中学校の場合には教科の専門的な知識技能や、教授法はある程度強化されそうな気もしますが、教員採用試験を受ける前に恩師に教えをうけに行ったときに最初に言われたことを思い出します。「新規採用教員は素人に過ぎない」という今思えば当たり前のことでした。教員免許は車で言うなら仮免です。
 教員として機能できるようになるには現場で先輩教員から指導を受けるしか方法はないと思います。東京都内ですら地域による激しい違いがありますし、学校のある地域の特性というものは現場で初めて知るわけですから。
 生徒指導についても現場で必要な知識と技能が机上で学べるとは思えませんね。2年追加するくらいなら、現場で2年インターン制度で良いんじゃないでしょうか。実際東京都ではそんな雰囲気でやってますしね。現場に指導教官を加配してちゃんと指導するというのも良いでしょう。
 今の新規採用教員は普通に働きつつ新採研修の勉強やレポートをこなし、若いから部活はびっしりもたされているわけで、じっくり教材研究もできない状況です。更新制度や校長の査定で優秀な教員を選んで、そこに弟子入りさせて鍛えたらいいんじゃないかなあ。そういうの上手な人は沢山いると思いますよ。自分は無理ですけど。

2008年12月7日日曜日

教育について書く以前の問題

 正直ブロガーってよくわかんないことが多すぎまして。今さっき初めて気がつきましたがヘルプが日本語化できるんですね。まだ日本では普及していなくて、英語なんだとずっと信じていました。何もあんな下の方にメニューつけなくてもいいのに、どこにも説明ないじゃないですか。まあこれで少しは使い方がわかるようになるかもしれません。

2007年5月27日日曜日

学校図書館を機能させるために

 今まで四つの中学校を見てきたがどの図書館も「読書センター」の役割すら果たしていない状態であり、自分の中学生時代のイメージどおり「辺境の地」であった。どこでも図書委員会があり、お奨め図書のお知らせもあったが、あくまでも国語の先生のがんばりでその存在がたまにアピールされる程度だった。
 図書館の活躍が期待される「総合的な学習の時間」についても教員のモチベーションは低い。文科省および教育委員会がやれと言うから仕方なくやっているだけだ。多くの生徒にとっても、レポートさえそれなりに書ければ遊んでいられる本来の意味とは違う楽しい時間になっている。優秀な生徒ほど楽に仕上げる方法に長け、学力が低い生徒は最初から参加していないのが実態だ。
 生徒たちのレポートをそれなりの体裁に仕上げるのに大いに役に立っているのがインターネットである。ネット上の情報は内容の信頼性はともかくとして簡潔にまとめられていることが多く、丸写しするのに大変都合がよい。さらに、図や写真が豊富なので印刷して貼ったりすれば大きくスペースを消化できる。生徒たちはどの程度のレポートを書けば教員がOKを出すかをよく心得ている。そんな活動に調べ学習の意義などあるはずもない。
 「学習センター」としての学校図書館は、生徒が自分たち自身で勝手に想定しているありがちな結論に、簡単にたどり着けないような資料の組織化をしなければならない。すなわち、読んで考えなければならないような多様な選択肢を与えることだ。数多くの資料を準備し「必要なものを選ぶ」という作業をさせなければならない。
 必要な図書をそろえることがまず必要だが、大きな入れ替えのときには図書予算が紐付きで、学校が必要とする図書が事実上購入できない事が多い。また、他の中学校との図書のやりとりは運搬手段が自転車か徒歩に限られるため難しい。都内中学校では車での通勤は許可されないため、区に申請を出して車を借りるしかないのだ。その申請はかなり面倒なもので色々な書類や判子が必要となる。
 では当面の対策として司書教諭としてとるべき道は何か。公共図書館との協力関係を確立することである。大量の書籍を配達してもらえる体制が整っているというのは大きい。しかし、わが校では生徒の利用モラルの問題であまり関係が良いと言えず、関係の修復をはかることから始めなければならない。
 もちろん長期的な計画のもと必要な本の購入も進めなければならない。むろん読書センターとしての役割もあるわけなので調べ学習用の資料とのバランスが大切になる。こういったことを決めるには、校内に図書に関する分掌なり委員会なりがあって、討議をする必要がある。そういった環境を整えるための呼びかけも司書教諭の仕事だと思う。

図書館司書教諭講習会

 学校図書館法第5条第3項の規定に基づいて学校図書館の専門的職務に携わる司書教諭を養成するための講習です。
 教育職員免許法に定める小学校、中学校、高等学校、盲学校、聾学校もしくは養護学校の教諭の免許状を有する者または大学2年以上に在学する学生で62単位以上習得した者に受講資格があります。無料でした。
 去年3科目、今年は2科目を東京学芸大学で受講しました。このまま資格が取れれば晴れて司書教諭を名乗れます。別に給料が上がるわけでもないですけどね。

 講習科目と単位数、そして自分が受けた講習の担当講師の方々。

「学校経営と学校図書館」2単位 天道佐津子先生(東京学芸大学講師)
「読書と豊かな人間性」2単位 高橋元夫先生(放送大学客員教授)
「学習指導と学校図書館」2単位 小林路子先生(市川市立第八中学校教諭)
「学校図書館メディアの構成」2単位 高鷲忠美先生(八洲学園大学教授)
「情報メディアの活用」2単位 前田稔(学芸大学専任講師)

徳田原文彦です

 デザインの融通が利かないSo-netから引っ越して、今度はGoogleに移動です。落ち着かないなあ。

 自分は都内中学校で美術を教えているヒラ教員で、いつも余計な意見を言ったり、頼まれもしない余分な仕事を勝手にしたりして、かなりやばい位置にいる気がするので「崖っぷち教師」を名乗っております。 以後お見知りおきを。
 このサイトでは370教育から専門の700芸術までを話題にしていこうと思っていますが、諸般の事情により更新はとびとびになると思いますのでRSSリーダーなどに登録していただければと思います。最初からこの程度の志なところが崖っぷちたる所以です。